人も、物も、ケアプランセンターも、千差万別です。良いか悪いかはではなく、自分に合うか合わないか。合わなければ、「さよならの道」を選べば良い話なのですが、なるべく履歴書に無駄な「履歴」はつけたくないと思うところが、人の本望というもの。
今回はつぶあんこが自分に合った居宅介護支援事業所を見つけるため、こういう事業所を選びたいというポイントを「事業所も人もそれぞれ編」と題して紹介させて頂きます。これは、あくまでも私的の転職時のポイントですので、万人受けするものではないかもしれません。そうです、「事業所も人もそれぞれ」なのです。それも踏まえてご覧頂ければ嬉しいです。
ケアプランセンターを運営している法人は、合わせてヘルパーステーションや福祉用具のレンタル・販売、デイサービス等の別の介護事業を運営していることが珍しくありません。
そのような法人が運営するケアプランセンターは法人内のサービス事業所を優先的に選択するケースが多くあります。同じ法人内だと勝手を知っているわけですし、ケアマネージャーとしては安心して紹介できることや、多少無理なお願いも聞いてもらいやすい等のメリットがあります。
法人内の事業所を利用することが利用者の希望である場合や、ケアマネジメントの結果適当であるという場合は問題ではありません。気をつけたいポイントとしては、指揮命令(暗黙も含む)において優先的に自社を利用することを強いる事業所が一定数あるということです。
「この利用者さんは、短時間のデイサービスの方が合ってるけど、うちのデイサービス(6-7時間)を勧めないと。」とか、「送迎時間が短いデイサービスの方が、この利用者さんにとって負担は少ないよな。でも自分のうちのデイサービスを勧めないと」等々。そういった場合はケアマネージャーは専門職としての良心と自社の利益優先との間の葛藤に苛まれるのです。
利用者さんはケアマネージャーに対して「どうしてその事業所を勧めたか?」という説明を求めることができるってことになっているね。
就職を希望しているケアプランセンターが一部の法人やサービス事業所を過剰に利用している場合には、「どうして?」と疑問を持ちましょう。
ケアプランセンターで計画に位置づけているサービス事業所の割合については介護サービス情報公表システムで確認することができます。面接を受ける前に一度チェックを!
同じ法人、特に併設事業所に他の介護サービスが経営されている事業所の場合は、「これって、ケアマネの仕事なの?」という奇妙な依頼をされることがあります。ケアマネージャーの業務に専念したい場合はご遠慮したい個人的つぶあんこ3選です。
事業所で作成すべき個別計画書をする
ヘルパーステーションで作成する訪問介護計画書、デイサービスで作成する通所介護計画書などなど。それらはその事業所の従業員によって作成されるべきものです。それを併設のケアプランセンターのケアマネージャーに作成を強いる事業所が残念ながらあります。自分が併設事業所の従業員と兼務でもない限り、人の名前で計画書を作成することになりますので、注意しましょう。
新たに算定する加算等の説明や同意の代行
利用者に発生する介護保険サービスの利用料金について居宅ケアマネージャーは説明することが一般的です。よってサービス事業所が新たに加算の算定することになった場合は、この加算がどういった目的で算定されるものなのか、ケアマネージャーは理解しておく必要があります。しかし加算の算定に対して本来説明や同意をとる必要があるのは、各サービス事業所になります。併設事業所があったりする場合は、そいうった業務をケアマネージャーが行う場合があります。
併設事業所の人員の補填
居宅のケアマネージャーは平均的に30人程度の利用者を担当します。自分に余力がある場合は問題ないのですが、そうでない場合や、介護現場を引退したいと思ってるケアマネさんにとっては別の事業所の業務を行うことは、寝耳に水の話。併設事業所を持つケアプランセンターへ就職を検討されている場合は、そのような他事業所の人員を補填することがあるかどうかを確認しておきましょう。また居宅介護支援の従業員として、当該併設事業所の従業員の人員の補填をすることは人員基準に違反しますのでご注意ください。
この業界は福祉の精神に溢れた人材や会社が多くあります。それは決して悪いことではありませんし、すばらしいことであると思います。しかし「なんでもやりまっせスタンス」の居宅介護事業所の場合は、ケアマネの本来の業務に支障が出る場合があります。
- 受診の付き添い
- 救急車の同乗(入院の準備)
- 買い物・公共料金の支払い
- 遺失物探し
- 衣替え・大掃除の手伝い
- 役所の手続き代行や同行
などなど、止む終えずケアマネが行うことがありますが、それらを当然のようにケアマネージャーがやるべきことと捉えていると、自分達の首を絞めることになります。なぜならこのような事をしていると、本来のケアマネージャーとして行うべき業務の時間の確保が難しくなるからです。
また、利用者さん自身も「これは通常にケアマネージャーがやるべき仕事なんだ」と誤解を生むことも少なくありません。どういったことがまでが居宅介護支援として行われるべきことなのか、事業所でラインを引いているのであればそのことを確認しておくことをお勧めします。
介護支援専門員の資格は更新制であり、5年に1度更新の研修を受ける必要があります。その研修を受けないとケアマネ業務を行うことができないことから、その費用を会社で負担したり、研修の日を出勤扱いにしてくれたり、会場までの交通費を支給してくれる等、良心的な対応をしてくれる事業所があります。
更新研修は受講する研修内容にもよりますが、少なくとも32 時間以上の時間が必要であり、その費用もテキスト代金を入れて3万円以上の要しますので、会社からの補助は本当にありがたいポイントです。
居宅ケアマネは移動の多い仕事です。ケアプランセンターによっては広範囲に営業エリアを持つ事業所もあります。そのような場合は車の運転が必須なところもあります。通常移動手段として多いのは以下の通りです。
- 自転車
- 車
- 原付(原動機付自転車)
利用者宅を訪問する時の移動手段、またその移動手段の支給の有無について事前に確認しましょう。(事業所によっては自分の自転車や原付を使用する場合も)自転車の訪問であれば、電動付き自転車を支給してくれる事業所がお勧めです。また、自転車や原付は炎天下や雨天に備えが必要となります。長靴、カッパ、日焼け防止の対策グッツなどなど。入職前に何が必要かを確認しておきましょう。
つぶあんこは夏には日焼け対策につばの広い帽子や手袋、サングラス。冬は防寒の為に手袋、ニット帽子、レッグウォーマー等の装備をしているよ!
では、みなさんの転職活動の一助になれば、大変嬉しいです。
では、明日も適当に頑張りましょう。「ケセラセラ。」