恥さらし:小規模多機能型居宅介護を利用する場合って絶対ケアマネ変わらないといけないんじゃないんですか?
ある日のつぶあんこ所属のケアプランセンター。
今日もつぶあんこは利用者さんの事で頭を悩ませていました。
はぁぁ。
つぶあんこちゃん、どうしたの?さっきから溜息ばかり。
利用者さんの家族さんが、急遽入院する事になってしまって。ショートステイ先を探しているんですが、見つからないんです。
どこもダメだったの?お泊りデイサービスとかは?
はい、もちろん聞いてみたのですが、いい返事を貰えていなくて。
小規模多機能とか聞いてみた?
え?ケアマネも変わっちゃいますけど!?最終手段的な感じですか?
小規模多機能型居宅介護も居宅ケアマネが変わらずに短期入所を利用する事もできるんだよ。
小規模多機能型居宅介護とは、通いを中心として、訪問や宿泊を組み合わせて、入浴、排せつ、食事などの介護、その他日常生活上の世話、機能訓練を行う事業所で、お馴染みですよね。
居宅介護支援を利用していた利用者さんは小規模多機能型居宅介護の利用を開始した場合には、そこに配置されている介護支援専門員に計画作成の担当が変更となります。
よって居宅介護支援のケアマネにとっては、
小規模多機能型居宅介護の利用=利用者さんとのお別れ
をイメージする人が多いかもしれません。
しかし小規模多機能型居宅介護において、短期入所生活介護(ショートステイ)のように居宅介護支援のケアマネが担当を継続しながら利用する方法があります。
それが、小規模多機能型居宅介護の短期利用型居宅介護です。
しかしそれは通常の小規模多機能型居宅介護と違い、利用するには一定の条件が必要となります。ではこれからその条件を確認していきましょう。
・利用者の状態や利用者家族等の事情により、居宅介護支援事業所の介護支援専門員(介護予防支援事業所の担当職員)が緊急に必要と認めた場合であって、(介護予防)小規模多機能型居宅介護事業所の介護支援専門員が、登録者のサービス提供に支障がないと認めた場合であること。
小規模多機能型居宅介護事業所の登録者の数が、登録定員未満であり、従業員の人員基準が守られている事。
7日以内(利用者家族の疾病等やむを得ない事情がある場合には14日以内)
小規模多機能型居宅介護は登録者のサービスの提供回数について、1人当たり平均回数が週4回満たない場合は所定の単位を減算しないといけない決まりがあります。当該事業所がこの減算をしている場合においては短期利用居宅介護費を算定する事ことができません。
以上が短期利用型居宅介護の利用要件になります。緊急的な場合においては小規模多機能型居宅介護も利用の選択肢に入る事が確認できたと思います。
ここで合わせて見ておきたいのは、認知症多機能型共同生活介護や、特定入所者生活介護においても短期利用ができるという事です。小規模多機能型居宅介護と利用要件がまた異なってきますので、それもケアマネ視点で要件について一部抜粋バージョンで紹介します。
①認知症対応型共同生活介護事業所の共同生活住居の定員の範囲内で、空いている居室等を利用すること。
➁1つの共同生活住居において、短期利用認知症対応型共同生活介護を受ける利用者の数は 1名とすること。
③利用の開始に当たって、あらかじめ30日以内の利用期間を定めること。
※ただし、利用者の状況や利用者の家族等の事情により、居宅介護支援事業所の介護支援専門員が、緊急に短期利用認知症対応型共同生活介護費を受けることが必要と認めた者に対し、居宅サービス計画において位置付けられていない短期利用認知症対応型共同生活介護を提供する場合であって、当該利用者及び他の利用者の処遇に支障がない場合にあっては、①や➁の規定にかかわらず、定員を超えて、短期利用認知症対応型共同生活介護を行うことができる。(7日(利用者の日常生活上の世話を行う家族の疾病等やむを得ない事情がある場合は、14日)を限度)
① 当該指定特定施設の入居定員の範囲内で、空いている居室等(定員が1人であるものに限る。)を利用するものであること。ただし、短期利用特定施設入居者生活介護を受ける入居者の数は、当該特定 施設の入居定員の1又は100分の10以下であること。
②利用の開始に当たって、あらかじめ30日以内の利用期間を定めること。
③ 家賃、敷金及び介護等その他の日常生活上必要な便宜の供与の対価として受領する費用を除くほか、 権利金その他の金品を受領しないこと。
・短期入所生活介護以外にも利用者さんがお泊りのサービスを利用できる方法は割とある。
・利用条件はそれぞれの施設によって異なる。
・それぞれ単位や施設の特徴が異なるので十分な検討が必要。
以上がケアマネ目線、ざっくり解説で短期入所生活介護以外のお泊りサービスを紹介しました。この他にも看護小規模多機能型居宅介護(短期利用)、短期入所療養介護やお泊りデイサービスなど、利用者さんのお泊りを提供しているサービスは他にもあります。利用者さんによってニーズが異なりますから、どんな施設でのお泊りが良いか、利用者さんやその家族さんと相談し、本人にとって良い場所が見つかればいいですよね。
みなさんの支援の一助になれば、大変嬉しいです。
では、明日も適当に頑張りましょう。「ケセラセラ。」